映画批評

第207回 幽霊VS宇宙人

第207回 幽霊VS宇宙人

平成十五年八月(2003)
下北沢 シネマ下北沢

 

 世の中には幽霊や心霊現象を信じている人がいる。宇宙人の存在を疑わない人がいる。幽霊も宇宙人も絶対にいるよ、という人もいる。どちらもいるとすれば、そのふたつが出会ってもおかしくないはずだ。『幽霊VS宇宙人』というタイトルとチラシにひかれてシネマ下北沢のレイトショーに観に行ったが、宇宙人と幽霊の対決ではなかった。幽霊ネタの短編2本、宇宙人ネタの短編2本、合わせて4本の短編コメディが上映され、これはこれで面白かったのだが。
『こっちを見ないで』ひとり留守番している青年の前に女の幽霊が現れる。青年はあまり怖がらず、ビールをすすめたりしているが、この幽霊が実は青年の親戚の男に殺された元恋人であり、男を呪い殺して、今ここに現れたということがなんとなくわかってきて、だんだん気持ち悪くなる。不思議なオカルト短編。
『ぼくの宇宙人』二十年前に宇宙人に拉致された父親を待ち、河原で宇宙人を呼び続ける青年。これに宇宙人の赤ん坊を拾って育てようとするノイローゼの若い女。最後に二十年前に拉致された父親が宇宙人となって戻って来る。
『怪猫轢き出し地獄』ガールフレンドとドライブ中、猫を轢き殺してし呪われた青年の部屋の机の中からオーバーオールを着た化け猫が現れ、前ポケットから小道具を取り出し、彼のガールフレンドを呪い殺す。青年は引き出しを通ってオルフェのごとく黄泉の国へ。ドラえもんのパロディ。
『食卓の宇宙人』なかなかうまくコミュニケーションのとれない家族が、宇宙からの落下物の影響で本音しか語れなくなるという不条理コメディ。

 

幽霊VS宇宙人
こっちを見ないで/2001
監督:清水崇 出演:山中崇、大國千緒奈、藤井亜紀
ぼくの宇宙人/2002
監督:豊島圭介 出演:下村大輔、文殊康明、遠藤かおり、椎名令恵
怪猫轢き出し地獄/2002
監督:清水崇 出演:山中崇、ならさおり、植田裕一、藤井亜紀、LIVES
食卓の宇宙人/2002
監督:豊島圭介 出演:河田義一、渡辺杉枝、下村大輔、渡辺美香中村靖日