シネコラム

第500回 スター・トレック

第500回 スター・トレック

昭和五十七年十月(1982)
中野 中野武蔵野館

 

 中学時代、TVの人気海外ドラマ『スパイ大作戦』が好きだった私は、高校生になると『宇宙大作戦』に夢中になった。『ミッション・インポッシブル』の日本での放送時のタイトルが『スパイ大作戦』だったので、おそらくその流れで『スター・トレック』が『宇宙大作戦』になったものと思われる。私が大学生の頃には深夜TVで再放送されていて、それもまた楽しみだった。
 ウィリアム・シャトナーのカーク船長、レナード・ニモイのミスター・スポックらを乗せたUSSエンタープライズ号が大宇宙を舞台に活躍する。
 TVシリーズが終了し、最初の劇場映画化が一九七九年、日本公開は翌一九八〇年。監督は巨匠のロバート・ワイズ。シャトナー、ニモイをはじめ、マッコイ医師のディフォレスト・ケリー、機関長スコットのジェームズ・ドゥーアン、通信士ウーラのニシェル・ニコルズ、操舵士スールーのジョージ・タケイ、ロシア系チェコフのウォルター・ケーニッグとTV『宇宙大作戦』の出演者がそのまま映画版でも活躍する。ジョージ・タケイの役名はスールーだが、TV吹替版では日系人カトーになっており、TV視聴者にはそちらが馴染み深い。
 映画版では現役を引退したカーク提督がUSSエンタープライズ号に乗り込んで、若いデッカー艦長を副官にして、自ら艦長となる。宇宙の彼方から謎のエネルギー物体が地球に迫っている。それに対処するため、長年の経験から再び艦長に任命されたのだ。
 謎の巨大物体は近づくクリンゴン戦艦や地球連合の宇宙基地を消滅させながら地球に迫る。バルカン星に隠棲していたスポックも途中から合流し、巨大エネルギー物体と対決する。謎の宇宙物体ビジャーの正体とは。
 常連メンバーに新たに加わるデルタ星人アイリーアを演じたインド系美女パーシス・カンバッタのスキンヘアと超ミニのセクシー衣装が印象に残る。
 それはそうと、トレックのパロディ『ギャラクシー・クエスト』も私は大好きだ。

 

スター・トレックStar Trek: The Motion Picture
1979 アメリカ/公開1980
監督:ロバート・ワイズ
出演:ウィリアム・シャトナーレナード・ニモイ、ディフォレスト・ケリー、ジェームズ・ドゥーアン、ニシェル・ニコルズ、ジョージ・タケイ、ウォルター・ケーニッグ、スティーヴン・コリンズ、パーシス・カンバッタ