奉行所の用心棒、悪党には容赦なし!
命と引き換えの一日一両に負けなし!
幻の剣豪チャンバラ時代小説第一弾!
『狐退治 龍之助一両剣』
早見 俊・著 ¥551
【あらすじ】
とある事情により上州高崎藩を出、今では江戸薬研堀に住み、用心棒で生計を立てている佐分利龍之助。
元々は、馬庭念流の達者として御前試合に出場したほど将来を嘱望されていた、勘定方に勤める藩士だった。
今日は長屋で洗濯をしていると、見も知らぬ岡っ引の佐助から不躾な依頼があった。
南町奉行所の定町廻り同心・星野謙蔵の用心棒になってほしいという。
なんでも、近頃凄腕の辻斬りが現れて、五人が斬られているらしいのだ。
両替商蔦屋吉三郎、小間物問屋根岸屋新右衛門、上源正寺住持北然、それに夜鷹が二人。
金品を盗らずに匂い袋を残していくうえ、中に「狐」の一文字が記された書付を入れているところを見ると、殺しを楽しんでいるのだろう。
一日一両を手当とする約定を交わした龍之助は、星野の持ち場である柳原土手の夜廻りに同行することに――。
すると三日目の晩、三人の黒い覆面を被った男が現れた!
辻斬りの「狐」は一人ではなかったのか?
龍之助は名刀和泉守兼定を大上段に振り上げ、足を大股に広げた馬庭念流独特の構えで悪党を迎え撃つ!
【登場人物】
佐分利龍之助……元高崎藩勘定方で、馬庭念流の遣い手。妻の道代を亡くし、江戸へ出、用心棒で糊口を凌ぐ。
星野謙蔵……南町奉行所の定町廻り同心。剣術はからきしの腕前だが、勤めには真剣。
佐助……星野から手札を与えられている岡っ引。「古狸の佐助」と呼ばれている。
山崎監物……馬庭念流を遣う、高崎藩の剣術指南役。東条千念斎道場の師範代でもある。
久兵衛……古着屋の主人だが、得体の知れない男。
【著者略歴】
早見 俊(はやみ しゅん)
1961年、岐阜県岐阜市生まれ。法政大学経営学部卒業。
会社員の頃から小説を執筆、2007年より文筆業に専念。時代小説を中心に著作は二百冊を超える。
「居眠り同心影御用」(二見時代小説文庫)、「佃島用心棒日誌」(角川文庫)で第六回歴史時代作家クラブシリーズ賞受賞。
『うつけ世に立つ 岐阜信長譜』(徳間書店)が第二十三回中山義秀文学賞の最終候補となる。
現代物にも活動の幅を広げ、『覆面刑事貫太郎』(実業之日本社文庫)、『労働Gメン草薙満』(徳間文庫)、『D6犯罪予防捜査チーム』(光文社文庫)を上梓。
さらにビジネス本も手がけ、『人生! 逆転図鑑』(秀和システム)を2020年11月に刊行。
日本文藝家協会評議員、歴史時代作家集団「操觚の会」副長、三浦誠衛流居合道四段。
「このミステリーがすごい」(宝島社)に、ミステリー中毒の時代小説家と名乗って投票している。
『狐退治 龍之助一両剣』
早見 俊・著 ¥551
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