11月2日
今日の歴史的事件
横山大観、生まれる

　今日、11月2日は――

横山大観、生まれる

　明治から昭和にかけて活躍した日本画家・横山大観が生まれた日です。
　明治元年（1868年）9月18日のことでした。

　現在の茨城県水戸市に、常陸水戸藩士酒井捨彦と寿恵との間に長男として生まれた大観は、本名を秀蔵と名付けられました。のち、母方の横山家を継ぎ、秀麿と改名しています。

　結城正明に絵を学び、明治26年（1889年）に新設された東京美術学校（現在の東京藝術大学）日本画科第1回生として入学すると、校長の岡倉天心に感化を受け、橋本雅邦に指導を受けました。

　大観を名乗った翌年の明治29年（1896年）、東京美術学校助教授になりましたが、その2年後、同校内での騒動により、天心に殉じて連袂辞職。菱田春草とともに日本美術院を創立しました。
　天津が亡くなった後の大正3年（1914年）には、下村観山や安田靫彦らと日本美術院を再興しています。

　春草とともに朦朧体と呼ばれる没線描法で新しい画風を試み、日本画の近代化に大きな影響を与えた大観は、水墨画でも新境地を開き、昭和12年（1937年）に第1回文化勲章を受章しています。

　その大観は、「生々流転」「夜桜」「紅葉」「海山十題」「瀟湘八景」「無我」などの代表作を遺し、昭和33年（1958年）2月26日、89歳で亡くなりました。
　現在、東京上野池之端に建つ旧邸は、横山大観記念館として公開されています。