その日、なにが起こったか? 今日の歴史的な出来事

11月1日
今日の歴史的事件
北野大茶会が開催される

 今日、11月1日は――




北野大茶会が開催される

 豊臣秀吉が主催となり、京都北野天満宮の境内と松原で、全国の数寄者を招いて無礼講の大茶会を開いた日です。
 天正15年(1587年)10月1日のことでした。

 これまで宮中や陣中で茶会を催してきた秀吉でしたが、その中でも、北野の大茶会ともいわれる北野大茶会(きたのだいさのえ)は開催にあたり、秀吉本人が千利休と津田宗及を連れて茶会成就の祈願をした、過去最大の茶会でした。

 同年8月から、京都を中心に高札を立て、[秀吉の道具を展示する][茶の湯が好きであれば身分や貧富を問わない][釜一つ、釣瓶水指、茶碗一つを持参してもよい。茶のない者は焦がし(米・麦などを炒り、粉に挽いたもの)でもよしとする]という、七箇条の沙汰を出すほど、秀吉には力が入っていたのです。

 茶会当日は、北野天満宮境内から松原にかけて、800軒余とも1,500軒余ともいわれる数寄屋を囲って、近衛前久(このえさきひさ)や美濃の一化(いっか)、山科の丿貫(へちかん)などの伝説的な数寄者たちが茶の湯を交歓したそうです。

 九州平定の戦勝祝賀と政権誇示を狙った秀吉のこの茶会は、当初10日間の予定でしたが、肥後で国一揆が起こったため、残念ながら1日で散会となってしまいました。


   


[平成30年(2018)11月1日]掲載