鎌倉幕府8代将軍の久明(ひさあき。ひさあきら)親王が生まれた日です。
建治2年(1276年)9月11日のことでした。
後深草天皇と内大臣藤原三条公親の娘である房子との間に第6皇子として生まれた久明親王は、正応2年(1289年)9月に7代将軍惟康(これやす)親王が北条氏によって廃され、京都に送還された後、親王宣下を受けました。
元服すると、三品に叙せられ、征夷大将軍となり、14歳で鎌倉に下向しています。
延慶元年(1308年)、幕府の実権を握っている執権北条貞時によって罷免されると、徳治3年に長子の守邦親王へ9代将軍を譲りました。
京都に送り帰されたのち、落飾して、素円と号した久明親王は、嘉暦(かりゃく)3年10月14日(1328年11月16日)、53歳のとき、京都で亡くなりました。
詠歌が『新後撰集』などに収録されています。
[平成30年(2018)10月19日]掲載