映画批評

第222回 ウエストワールド

第222回 ウエストワールド

昭和四十九年一月(1974)
大阪 梅田 OS劇場

 当時、日本にはまだディズニーランドはなかったが、この映画はディズニーランドを思わせる遊園地を題材にしている。
 近未来、ロボット工学が進歩して、人間そっくりのロボットが作られるようになり、それを利用したテーマパークができる。ディズニーランドに未来の国やおとぎの国があるように、遊園地デロスは開拓時代の西部の国、中世ヨーロッパの国、古代ローマの国に分かれている。
 客は西部のガンマンになったり、中世の騎士になったり、ローマ時代の英雄になったりして、それぞれの世界で遊ぶのだ。
 ふたりの男がウエストワールドを楽しんでいる。西部劇映画の主人公になった気分だ。酒場で黒づくめのガンマンに因縁をつけられ、決闘ということになるが、相手はロボットなので、それを撃ち殺して、正義の味方気取り。この黒いガンマンが『荒野の七人』のままのユル・ブリンナーというのがいい。
 ところが、地下の制御室で技師たちがあわてている。コンピュータの調子がどうもおかしい。
 翌日、また同じ黒いガンマンに因縁をつけられるふたり組。笑って決闘の相手をすると、どういうわけか、ひとりが撃たれてあっという間に死んでしまう。びっくりして逃げるもうひとりを黒いガンマンはどこまでも執拗に追いかけてくる。
 中世の世界では騎士に扮した客が、ロボットの黒騎士に打ち負かされる。ロボットたちが暴走し、客を殺し始めたのだ。悲鳴をあげながら逃げまわる客たち。
アンドロメダ…』で一躍売れっ子となったマイケル・クライトンの初監督作品である。

エストワールド/West World
1973 アメリカ/公開1973
監督:マイケル・クライトン
出演:ユル・ブリンナーリチャード・ベンジャミン、ジェームズ・ブローリン