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歴史行路文庫最新刊
『おんな侍 祥五郎想い文[二]』配信!

前巻『孫帰る』、Kindleストア/歴史・時代小説カテゴリーランキングで新着第1位、さらに配信中第5位を獲得!

実力派女流作家が描く恋情捕物、絶好調!

『おんな侍 祥五郎想い文[二]』
片岡麻紗子・著 ¥562
電子書籍はこちらからお買い求めいただけます


【あらすじ】

気づいてはいけない、気づかれてもいけない恋。
町娘に、娘武芸者――密かな想いに敵が現れる。

冷や飯食いの祥五郎が師範代を務める道場に、娘武芸者の中野春芽が訪れた。
藩を出奔した弟を探しているという。
弟は道場に関わりなかったが、路銀が尽き、寝食に難儀している春芽は、ここで寝泊まりさせてほしいと頼み込む。
祥五郎は不憫とは思うものの、男が宿直するため、女ひとりで泊めるわけにはいかぬと断るほかなかった。
しかし、力負けもしなければ、色仕掛けもしない、そう憤る春芽は竹刀での立ち合いを挑んでくる。
必死な春芽の姿を見て、祥五郎はふと良案を思いついた。
困っている人を放って置けぬ人の家まで連れて行けばよい、と――。
祥五郎の思った通り、香江は春芽の居候を快諾してくれたのだった。
あらためて国元での事情を訊ねてみると、弟の新之助は朋輩を斬って、逐電したのだという。
朋輩が、気性も剣術も新之助より強い姉をダシにして、
「姉を跡取りにして、己は婿入りするがいい」
と、からかったために起こった刃傷沙汰だった。
身の処し方を本人と話し合いたい春芽の思いを果たしてやろうと、元下っ引きの治平も助っ人に加わり、祥五郎と三人で新之助を探すことになった。
翌日さっそく、祥五郎はふたりを連れて町へ出ると、薬種問屋の前に筵をかけて置かれた戸板がいくつか目に入ってきた。
周囲には、黒羽織の同心と岡っ引きが数人うごめいている。
ちょうど居合わせた知り合いの定町廻り同心の関に訊けば、最近押しこみが続いており、これで四件目だという。
盗賊に襲われた戸板の死体に、春芽と新之助が一緒に編み出した太刀筋とよく似た刀痕を見つけた祥五郎は……。

※「おんな侍」より

思いもよらぬ胸中に戸惑う女、想いを明かせぬ悲しき男――恋情時代小説の傑作。

「おんな侍」「椿屋敷の妾」「水茎の跡」「殺しの艶書」の4話を収録。



【登場人物】

滝沢祥五郎……丹波志川藩葺谷家の藩士。冷や飯食いのため、艶書書きで小遣いを稼ぐ。

堀田香江……葺谷家に出仕していた夫の左門を亡くし、ひとり江戸で暮らしている。

治平……元下っ引きで、今は絵草紙屋を営んでいる。かつては左門の小者を勤めていた。

おあき……さる事情から、香江と暮らしはじめた十七歳の町娘。

滝沢主馬……祥五郎の兄。江戸留守居役添所を勤めており、身重の妻千波は国許にいる。

こげ丸……香江の愛犬。ふさふさとした、茶色の毛並み。

津留……左門の前妻。嫉妬深い。

【著者略歴】
片岡 麻紗子(かたおか まさこ)
1972年、兵庫県神戸市生まれ。
関西大学文学部卒業。
2001年、『浮世奇絵草紙』で、講談社第9回ホワイトハート大賞受賞(水野武流名義)。 『樹下の空蝉』(徳間文庫)で、時代小説(歴史小説)をテーマにしたサイト「時代小説SHOW」の〈2014年時代小説・文庫書き下ろし部門のベスト10〉第1位を獲得。

『おんな侍 祥五郎想い文[二]』
片岡麻紗子・著 ¥562
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【シリーズ既刊】

『孫帰る 祥五郎想い文[一]』
片岡麻紗子・著 ¥551
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