家康は「大勢は衆を頼みてその心一つならず。小勢は寡なきを知りて勇をはげます。大勢の方は必ず敗るべし」という言葉を残しています。
これは「大人数は数に頼って心を一つにできない。しかし、少人数は少ないことをよく知っているから、結束して勇気を奮う、よって、大人数の方が必ず敗れるだろう」という意味です。
実はこの発言、家康がまだ竹千代と呼ばれ、今川家の人質だった10歳の頃の逸話というから驚きです。
端午の節句に、安倍川の川原で子ども同士の石合戦を見物したとき、供の者が大勢の方が勝つと予想したのに対し、竹千代は小勢が勝つと断言して、見事に予想を的中させたのでした。