本タイトルは、江戸時代後期に生きた曹洞宗の僧侶である良寛法師の言葉、「優游復優游 ゆうゆうまたゆうゆう」にちなんで、先生ご自身が名付けられた。
 越後国の産で、生涯放浪の多かった良寛法師は、歌人でもあり、漢詩人でもあり、また書家でもあった。
 故郷を同じくする作家の漫筆録。

第4話

高尾詣で

 がん、久方ぶりの墓参。線香に火をける際、百円ライターで親指を火傷やけど
不信心のばちだとおもえば、罪悪感もわずかに薄らぐ。彼岸桜をながめ、名物のを食べて帰路の電車へ。指を焼かれてたかもうで。

平成28年(2016)4月2日

坂岡 真

ささおか しん

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