本タイトルは、江戸時代後期に生きた曹洞宗の僧侶である良寛法師の言葉、「優游復優游 ゆうゆうまたゆうゆう」にちなんで、先生ご自身が名付けられた。
 越後国の産で、生涯放浪の多かった良寛法師は、歌人でもあり、漢詩人でもあり、また書家でもあった。
 故郷を同じくする作家の漫筆録。

第2話

忘れたころに

 新聞の切り抜きをしている。ただし、そんなに多くはない。
 切り抜きが溜まると下書きに使った大学ノートに貼りつける。
 忘れたころにかさばったノートを眺め、悦に入るのである。
 こうしたアナログな手法が好きだ。ぼくにとっては効率がよい。

平成28年(2016)3月13日

坂岡 真

ささおか しん

著者紹介ページへ