書物目利所 達眼老練の四〇〇字書評 細谷正充

細谷 正充

戦国の龍虎〈三〉

躅ケ崎館の決戦

津野田幸作 /著

レーベル:徳間文庫
出版社:徳間書店
刊行日:2016年7月1日
価格:640円+税
判型:文庫

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 さなゆきむらと、彼の下に集う英雄好漢を描く、こうさくの『戦国の龍虎』が、早くも第三弾に突入。私たちの知る史実とは違う、もうひとつの戦国は、さらに加速する。
 まず、真田幸村と強い絆で結ばれたなおかねつぐが家老を務める上杉家は、大軍を擁してさっなりまさこもる富山城を四日で落とした。一方、幸村率いる真田軍は、徳川家が支配する甲府に出陣。躑躅つつじさき館を奪い取ると、ここに留まり、徳川軍と激しい戦を繰り広げる。躑躅ヶ崎館そのものを罠にした幸村の計略はすさまじく、幸村に仕えるとうまたと徳川方のほんへいはちろうの一騎打ちに血がたぎる。
 さらにしばひでよしの動きや、くろじょすいの謀略により、戦国の世が揺れに揺れる。甲府を新たな拠点とし、さくそうする状況をにらむ幸村は、どこに向かい、何を成そうとするのか。ラストでは、知る人ぞ知る戦国の猛将・わたなべかんが仲間となり、戦力も増強された。痛快無比の真田戦国史。どうか、とことんたんのうしてもらいたい。

細谷 正充

ほそや まさみつ

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