シリーズ第4作〝御前試合〟

　三代将軍徳（とく）川（がわ）家（いえ）光（みつ）の勘気を蒙（こうむ）り江戸の市（し）井（せい）に暮らす若き日の柳生（やぎゅう）十（じゅう）兵（べ）衛（え）。今回は家光と確執が噂される駿（する）河（が）大（だい）納（な）言（ごん）徳川忠（ただ）長（なが）が催す御前試合が風雲急を告げます。
　出場すべきか、やめるべきか。天下無双の兵法者十兵衛を誘うように次々と事件が起こり、十兵衛を御前試合へと引き込んでいきます。
　冷酷非情の東（とう）軍（ぐん）流秘剣の遣（つか）い手、妖術を駆使する公（く）家（げ）、摑（つか）み所のない飄（ひょう）々（ひょう）とした老剣客、そして徳川忠長。十兵衛の前に次々と強敵が現れます。とはいっても、市井でのお気楽な暮らしを楽しむ十兵衛は、魚売り助（すけ）蔵（ぞう）と居（い）候（そうろう）先の出戻り女巴（ともえ）、押しかけ弟（で）子（し）二人を従え、奇々怪々な事件に首を突っ込みます。
　忠長の御前試合に秘められた陰謀を粉砕し、優勝を飾ることができるか。柳生新（しん）陰（かげ）流真剣白（しら）刃（は）取りが炸（さく）裂（れつ）！