書物目利所 達眼老練の四〇〇字書評 細谷正充

細谷 正充

中條流不動剣〈一〉

紅い剣鬼

牧秀彦/著

レーベル:徳間文庫
出版社:徳間書店
刊行日:2016年4月1日
価格:640円+税
判型:文庫

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 徳間文庫で刊行された、ふたつのシリーズで、それぞれ主役を勤めていた、ないしおはや。今までも互いのシリーズに登場していたが、この新シリーズ第一弾で、さらなるタッグを組んだ。
 愛するあかねと夫婦になり、一子・しんろうも得た日比野左内。道場の主をしながら、満ち足りた毎日を過ごしていた。しかし将軍家指南役の柳生一門の内紛が、意外な形で飛び火する。新太郎がさらわれ、さらに茜まで行方をくらませたのだ。若き友の非常事態に、元あまがさき藩江戸家老の塩谷隼人が立ち上がる。
 歳の差を超えて、熱き友情で結ばれた左内と隼人。そんなふたりを慕う、頼もしき仲間たち。理不尽に絡め取られたおやを助けようと、柳生やぎゅう一門を敵に回して、大チャンバラを繰り広げる、男たちの心意気が痛快だ。
 さらに終章では、「まつだいらそうろう始末帳」シリーズの主人公まで出現。隼人の命を狙う。いったいこれから、どうなってしまうのか。早く続きが読みたくてならないのだ。

細谷 正充

ほそや まさみつ

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