今も昔も本当に
あなたは子供時代、濡れた半紙を床に敷いて、
私はあります。
初めまして。
時代小説の他に、ミステリーなども書いているんですが、今回、この場を借りてご紹介させていただく『忍び外伝』は、私の記念すべき時代小説第一作です。
デビュー以来、私は一貫して“忍者もの”“伝奇もの”ばかり書いてきているんですが、これは別にニッチなジャンルを
本当に忍者が好きなんですよ!
そのきっかけは、小学生の頃に家族旅行で長野に連れて行かれた際に立ち寄った、“
今はどうなってるのか知りませんが、当時はガチの資料館で、子供が喜びそうなアトラクションとか忍者ショーとかもなく、古民家みたいなところに並んだガラスケースに、手裏剣とか
普通は退屈するんでしょうけど、その展示の無愛想さに、逆に私はリアリティを感じてしまったのです。
「本物だ……」
忍者なんてものは、映画とかテレビとか漫画の世界にだけ存在する架空のものだと思っていた分、衝撃が走りました。
その日の夜、宿泊先でさっそくノートを取り出し、マンガの案を練ったのを覚えています(当時の私は漫画家志望だったのです)。
タイトルは「必殺! 戸隠流忍法」(何のひねりもないな)。戸隠流三代目宗家の戸隠
それから三十数年。やってることは今も同じです。
えー、『忍び外伝』の内容ですが、
果心居士の幻術によって、月面、タイムスリップ、パラレルワールドと、常識外れの世界に飛ばされて
リアル系と非リアル系の忍者、その対決を楽しんでいただけると思います。
単行本版はこちらです。