第二のデビュー作
わたしは、1990年に児童向けのミステリー小説でデビューし、ホラーやミステリーの短編を細々と執筆していましたが、10年ほど前に時代小説の依頼が舞いこみました。時代小説は好きでしたが、初めて書くジャンルなので、手さぐりで書き進めたのが『包丁浪人』です。出版してくださったのは、ワンツーマガジン社です(2006年6月刊行)。
この作品の評判がよかったのか、ほかの出版社からも依頼があり、いままで時代小説を書きつづけることができています。
『包丁浪人』は、ワンツーマガジン社が時代小説の出版をやめてしまったので、のちに光文社が再度、文庫にしてくださいました。このときに、かなりの改稿をしたのですが、もっとも変わったのが主人公の剣の腕前です。ヘタレで剣の腕はからきしという設定を、
『包丁浪人』は、わたしの第二のデビュー作といえる作品なので愛着があります。
[平成28年(2016)3月18日]
ワンツーマガジン社版はこちらです。