書物目利所 達眼老練の四〇〇字書評 細谷正充

細谷 正充

戦国の龍虎〈二〉

真田砦の激戦

津野田幸作 /著

レーベル:徳間文庫
出版社:徳間書店
刊行日:2015年11月6日
価格:640円+税
判型:文庫

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 まきながの戦いにより、とくがわの勢力をわりからちくしたしばひでよしは、手をゆるめることなくおかざき城とかり城を同時攻撃。徳川いえやすをさらなるきゅうに追い込む。その一方で、秀吉と心が離れたことを実感した軍師のくろかんは、ひそかにもう家のばやかわたかかげに接近。毛利家に家を攻めさせ、中国地方に新たな戦を呼ぶ。
 といった調子で、こうさくの戦国シミュレーション小説「戦国の龍虎」シリーズ第二弾は、未知なる戦国の歴史が大きく動いた。そのため主役であるさなの面々の出番は少ないのだが、地方での戦いがガッツリ描かれているので大満足。徳川家の勇将・さかきばらやすまさ率いる軍を、方陣形やいしつぶての戦術と、よしせいかいまえけいろうの奮戦で、痛快にやっつける。血がたぎるとは、まさにこのことである。
 さらに黒田官兵衛に仕えていたが、意見の相違からしゅっぽんした後藤又兵衛が、清新な真田の気風にれ込み、家臣となった。さらなる好漢を迎え入れた、真田家の躍進が楽しみだ。

細谷 正充

ほそや まさみつ

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