書物目利所 達眼老練の四〇〇字書評 細谷正充

細谷 正充
細谷 正充

雅や京ノ介

南朝の刺客

麻倉一矢/著

レーベル:徳間時代小説文庫
出版社:徳間書店
刊行年月:2017年11月2日
価格:640円+税
判型:文庫

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 幕府の圧迫を受ける姉の後桜町帝を助けるため、江戸に下った草薙京ノ介の活躍を描く、麻倉一矢の「雅や京ノ介」シリーズ第二弾が刊行された。朝廷と幕府の確執に加え、蠢動する南朝方との対決や、将軍職を巡る争いと、物語は重厚な構造を持っている。その渦中で京ノ介と、彼の仲間たちが、いかなる闘いを繰り広げるのか。ここがシリーズの読みどころだ。
 前作で舞台が整ったからか、本書は最初からヒートアップ。後桜町帝の憂いを取り除くため、京ノ介は精力的に行動する。盗人宿の義賊たちから、水戸家の松平頼順と綾姫の兄弟まで、幅広い人脈を持つ京ノ介だが、本書ではさらに意外な人物が仲間になった。京ノ介を中心に広がっていく、熱き人の輪が気持ちいい。
 さらに行方の知れない京ノ介の母親の正体が判明し、彼の出生の秘密も明らかになった。その一方で、敵対する南朝の皇子も登場し、ストーリーは錯綜する。ああ、面白い。だから続きが、一刻も早く読みたいのである。

〝雅や京ノ介〟シリーズはこちらです。

雅や京ノ介

女帝の密偵

レーベル:徳間時代小説文庫
出版社:徳間書店
刊行年月:2017年7月7日
価格:640円+税
判型:文庫

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ほそや まさみつ

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