書物目利所 達眼老練の四〇〇字書評 細谷正充

細谷 正充
細谷 正充

新まろほし銀次捕物帳

鳥羽亮/著

レーベル:徳間時代小説文庫
出版社:徳間書店
刊行日:2017年7月7日
価格:640円+税
判型:文庫

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 役者のような男前だが、捕物の腕はピカイチ。いけはたの岡っ引・まろほし銀次が帰ってきた。タイトルに〝新〟とかんしたところに、鳥羽亮の並々ならぬ意気込みを感じることができるだろう。これだけで期待せずにはいられないではないか!
 両替商の主とだいが殺された。首筋の傷から、半年前の料理茶屋の主殺しと、同じ下手人ではないかとにらんだ銀次。本格的に探索を始めた矢先、やはり事件を追っていた神田の岡っ引が斬り殺された。神道無念流道場の主で、捕物好きの向井藤三郎の協力を得ながら、銀次は下手人に肉薄していく。
 テンポよく進む事件の探索と、凶悪な悪党どもとの攻防。ベテランならではの流れるようなストーリーは、ノンストップの面白さである。
 もちろん鳥羽作品の読みどころであるチャンバラも充実。特殊武器〝まろほし〟を使する銀次や、剣の達者である藤三郎のけんげきが、たっぷりと楽しめた。人気シリーズの再稼働を高らかに告げた快作だ。

細谷 正充

細谷 正充

ほそや まさみつ

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