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榎本 秋
榎本 秋

戦国「境界大名」16家

なぜ、あの家は近世大名として生き残れたのか

榎本秋/著

レーベル:歴史新書
出版社:洋泉社
刊行年月:2017年1月11日
価格:900円+税
判型:文庫

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大大名だけが戦国時代じゃない! 涙ぐましい生き残りの歴史

 戦国大名家といえば、皆さんはどんな名前を思い浮かべますか。最も有名なのは三英傑の織田・豊臣・徳川でしょうか。宿命のライバル武田・上杉も負けていません。各地方の覇者として名を轟かせた伊達・北条・今川・毛利・長曾我部・島津の名をあげる人もいるでしょう。
 しかし、戦国時代を生き抜いた家は、今名前を並べたような強者ばかりではありません。むしろ全国には中小の勢力が乱立し、彼らは大大名に怯えながら自らの所領を守るのに汲々とする日々を過ごしていたのです。
 中でも、大大名と大大名に挟まれた位置の家は大変でした。どちらの大大名も「自分につけ」と言ってきますし、片方に従えば「よくも裏切ったな」とばかりにもう片方から攻められてしまいます。かといって中立を決めこめば、最悪両方から敵視されかねません。その時その時の情勢を見ながら、有利な方につく判断が必要になります。全く、世知辛い世の中と言えましょう。
 このような武家を、私は「境界大名」と名付けました。大大名と大大名の境界に位置するものたちだからです。代表格は、2016年の大河ドラマ「真田丸」で大活躍した真田家でしょう。信長死後の天正壬午の乱と呼ばれる混乱の中で、真田家がいかに周辺大大名を手玉にとって見せたかは、多くの人が大河ドラマでご存知かと思います。
 本書では真田家をはじめ、16の境界大名を紹介しています。大大名に睨まれつつもどうにか生き延びたもの。一度潰されながら、復活を遂げたもの。大大名の手先として別の大大名と戦ったもの。己よりも強い相手と堂々渡り合ったもの――その歴史は様々です。中には、2017年の大河ドラマ「おんな城主直虎」の主役である井伊氏の姿もあります。
 彼らがなぜ境界大名的立場に置かれることになり、そしていかに戦国時代を生き抜いたか。そのサバイバル具合を、是非楽しんでいただきたいと思いまして、本書を執筆いたしました。

[平成29年(2017)1月12日]

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